Vol.1 ORIGINAL BORDER TEXTILE

2025.08.21

Vol.1 ORIGINAL BORDER TEXTILE

ものづくりにおいて、ゆずれないこだわり。

その一つ一つには確固たる自信と理由があります。
このblogでは、生産過程の裏側をレポート。BORDERS at BALCONYでしか成し得ないクオリティの理由をお伝えしていきます。

洋服作りの中で、ボーダー柄は欠かせない。

理想の生地探しは難航を極め、プリントや織物を数多探し続けましたが、納得のいくものはついに見つかりませんでした。デザイナーの柴田陽子はオリジナルで生地を製作することを決めます。

デザイナー柴田が特にこだわっていたのは主に3つ、

「ボーダーの比率」

「白地の白さ」

「黒地の立体感」。

その理由は、白という色に宿る清潔感。はっきりとしたコントラストが表現する知的さ。肉厚な素材の高級感。

そして、膨張色である白を効果的に表現するためにミリ単位で設計したボーダーピッチでした。この生地をドレスの一部分に配することで、爽やかで、ヘルシーで、聡明で、凛とした女性像が描かれる、とびきりの一着が完成すると考えました。

これらを実現してくださったのが、

愛知県に創業した創業89年の織物メーカー

浅四毛織工業株式会社。
BORDERS at BALCONYの真髄とも言えるボーダー生地の制作をブランド誕生から今現在まで担い続けます。

生地の製作は、ブランドアイコンとして親しまれているボーダー柄を生地にどう落とし込むかを決めることからスタート。

選んだのは、肉厚な風合いが特徴のジャガード二重織。

二重織で作られた織物は、白地の裏には必然的に黒い生地が現れます。
繊細かつ洗練されたブランドイメージをそのまま体現するために、糸の番手(太さ)を細くし、織物の密度を上げることに。
そのため、BORDERS at BALCONYのボーダーは糸の本数が圧倒的に多く、織物は通常1日で二反を織ることが平均だが、BORDERS at BALCONYの生地は一反を織ることに2日〜2日半かかるそう。
多くの時間と労力をかけて制作をするため、大量生産や急な追加生産は難しいものとなっています。

プロの目からみた
BORDERS at BALCONYのオリジナル生地の特殊さ
浅四毛織工業株式会社

代表取締役の浅野勝得さん

「白生地と黒生地は反対色だからこそ、双方に色がうつらないよう、黒生地部分の綿は普通の綿ではなく毛羽立ちが少ない高価で良質な糸である”コンパクトヤーン”を使用しています。

BORDERS at BALCONYのお洋服は多くのお客様から“持ちが良い”と言っていただけますが、こういった細かなこだわりの積み重ねが商品に反映されていると実感します。
制作過程
① 経糸(たていと)の準備=整経(せいけい)まずはじめに長さを揃えた経糸をきれいに並べていくことから始まります。

② 引通し(ドローイング)

次に整列した経糸を、綜絖(そうこう)(*緯糸を通すために経糸を上下に開く器具)と筬(おさ)(*打ち込まれた緯糸を押さえて織り目の密度を決める道具)に指示書通りに通していきます。
一般的な整経総本数は1560本に対し、BORDERS at BALCONYの整経総本数は8200本。

③織り付け

経糸を織機にセットして織り始められる状態にする作業を“織り付け”と呼びます。
1ミリの狂いも許さないBORDERS at BALCONYのピッチを成形するには、細心の注意が払われます。

④製織

ここでついに経糸と緯糸(よこいと)を交互に組み合わせボーダーを織っていきます。

⑤検査

異物混入や織りミスがないか表裏の細部まで確認をし、その後加工場にて洗いにかけ、縮まないようヒートセット加工を施します。
「製品の細部から、着る方の気持ちにまでこだわるBORDERS at BALCONYに応えたい」その想いで工場にいらっしゃる全ての方が制作に携わってくださっています。
それを物語るように、出来上がった製品に修正はほとんどなく、そんな事実からも、プロとしてのプライドが感じられます。

素材の良さや着心地はもちろん、着ていることが自信につながるような素晴らしい素材を使いたい。

BORDERS at BALCONYがお届けするお洋服に込められた想いの裏側には、数々のプロフェッショナルの協力が欠かせません。